第二章:中医:蔵象学説:五臓の肝:気機の調暢 64頁♪

気が昇りすぎれば、気が血に従って、上逆になり、吐血、喀血など、血が上から溢れる病変が起こり、ひいては不意に昏睡状態に

陥るが、それを「気厥(きけつ)」という。

 

ひいては塊(しこり)になり、女子であれば生理不順、月経痛、

 閉経などがもたらされる。

 

気機の鬱結は、津液の輪布や代謝の障害をもたらし、痰、水など

 が生ずる。

 

血の運行と津液の輪布や代謝も気の昇降出入運動に依拠する

 ので、気機の鬱結は血行障害をもたらし、鬱血を形声する。

 

痰が経絡を阻(はばむ)ために鼓脹(こちょう)になる。

◆脾胃の運化功能を促す。

 

脾胃の運化功能が正常でるか否かは、脾の昇清と胃の降濁とが協調し、平衡しているか否かに依拠する。

 

そして、肝の疏泄功能は脾胃の昇降効能と密接な関係があり、肝の疏泄効能が正常であってこそ脾胃は正常に昇降できる。

 

肝の疏泄効能が異常であれば、脾の昇清効能に影響し、上では眩暈(めまい)、下では下痢を引き起こすばかりか・・・・・

胃の降濁効能にも影響を及ぼし、上はゲップ、嘔吐、中では腹部の脹満と疼痛、下では便秘を引き起こす。

 

前者は「肝(木)気、脾(土)を犯す、後者は「肝気、胃(土)を乗ずる」といい、肝は木であるので両者を「木旺にして土に乗ずる」と

総称する。

 

肝の疏泄は脾胃の運化効能を助け、胆汁の分泌と排泄にも現れる。

 

胆と肝が連なり、余分な肝気が蓄積すると胆汁が形成されるので、胆汁の分泌と排泄も肝の疏泄効能の一環である。

肝の疏泄効能が正常であれば、肝汁も正常に分泌、排泄され、脾胃の運化を助ける。

 

肝気は鬱結すれば、胆汁の分泌と排泄に影響し、肋下の脹満と疼痛、口苦、消化不良、ひいては黄疸を引き起こす。

 

難しい・・・・一言で体は全体でバランスをとっているって事です(笑)