第二章 中医の蔵象学説の五臓の脾の四肢について 60頁♪

四肢は、躯幹(くかん)に対して末である。

 

「四末」とも云う。

 

四肢も脾胃が運化する水穀の精微で滋養しなければならない。

 

四肢への栄養の輸送は清陽の昇騰(しょうとう)宣発によるので、

 「黄帝内経の素問」の「陰陽応象大論篇」に

 「清陽は四支に実す」とある。

※「清陽の気は四肢に充実する」という意味。

 

脾は運化と昇清を主るので、脾気が健運されれば、四肢の栄養

 が充足し、軽勁(けいこう)有力になる。

 

脾が運化を失い、清陽が昇らなければ、倦怠無力が現れ、

 ひいては萎弱(いじゃく)不用になる。

 

※元気がなくなり、やる気がでなくなる・・・・あるよね~♪

 

◆脾の竅は口であり、その華は唇にある。

脾は口に開竅(かいきょう)するが、口腔は消化道の最上端なので

、味覚などは脾の運化功能と密接な関係がある。

 

味覚が正常か否かは、すべて脾胃の運化功能、すなわち脾の昇清と胃の降濁(こうだく)が正常か否かに依拠する。

 

脾胃の運化が健やかであれば、味覚が正常であり、食欲が増進する。

その逆であれば、口炎、口甜(こうてん:口の中があまい)、

 口膩(こうじ:ねばねばする)、口苦などの異常な感覚が

 現れるので、食欲に影響する。

 

唇のい色合いは全身の気血が充満しているか否かと関係がある。

 

脾が気血の化生の源であるので、唇が紅潤であるか否かは、全身の気血の状況の反映であるばかりか、脾胃の水穀の精微を運化する功能の状態の反映でもある。