黄帝内経 33.評熱病論篇(ひょうねつびょうろん)その①

帝内経の33番目は評熱病論篇(ひょうねつびょうろん)という、熱病を深くおさめるための論。

 

この章も黄帝内経の最古のもの。

 

この章に入るまえに知っておく必要のある考え方。

 

東洋医学の患者の病状を分析する時の、考えかたが面白い♪


なので・・・・本題に入る前に説明したい。

 

東洋医学は病状を判断するのに「八網弁証(はっこうべんしょう)」という方法で行う。

人間の身体に対する分析方法のことね。

2000年以上前からこの方法が整理されていたことに感動(笑)

弁証方法は
・八網(はっこう)弁証
・気血津液(きけつしんえき)弁証
・臓腑弁証

・経絡(けいらく)弁証
・六陰(ろくいん)弁証
・六経(ろっけい)弁証
・衛経営血(えきえいけつ)弁証
・三焦(さんしょう)弁証

8つの弁証があるが、その中の各種弁証法の基本となる分析方法を紹介したい。

 

この方法は、疾病の部位と性質、正気と邪気の盛衰などの状況を大まかに整理している。

 

八網弁証とは、8つの判断基準を用いて、人体の状況を大まかに分類する方法。

 

判断基準は、4対に分けられる(笑)

1) 裏と表 ⇒ 表裏は病が存在する場所

2) 寒と熱 ⇒ 寒熱は性質(病性)

3) 虚と実 ⇒ 虚実は正気と邪気の盛衰(せいすい)、各気の勢い

4) 陰と陽 ⇒ 陰は裏・寒・虚を表し

          陽は表・熱・実を表す

          総括する役割を担う。

八網弁証は【表と裏、寒と熱、虚と実、陰と陽】を互いに関連させて運用する。

 

具体的に説明すると・・・・

 

二つの判断基準を用いれば、表虚証、裏虚証、虚寒証、虚熱証、表実証、裏実証、実熱証として弁別することができる。

 

三つの判断基準を用いれば、表実寒証。裏虚熱証などのように弁別できる。

 

八網弁証は、四診から得られた情報から、病位・病性・病勢を分析して、病態を調べる方法。

※四診のプチ説明


①望診(ぼうしん:外観から判断できる方法)

 ・精神状態をみる:そわそわしていないか?
 ・顔の気や色や艶をみる:血色がよいか?
 ・舌の様子をみる:舌の状態で内臓がわかる
 ・患者の姿勢や形態をみる:太っているか、痩せているか筋肉があるかなしか?

 

②聞診(ぶんしん:耳や鼻からの情報を読み取る)
 ・音声の状態:語意が強いか弱いか
 ・においをかぐ:口臭や体臭

 

③問診:患者や家族から質問

 ・寒熱の状態

 ・汗の状態

 ・頭痛の有無

 ・大小便の状態

 ・飲食の嗜好や変化

 ・胸の痛い

 ・耳の状態

 ・口に渇きはないか

 

④切診(せっしん)
 ・脈を診る

 ・胸腹背手足をおさえてみる、触ってみる

いつも感じる事に東洋医学の身体に対する分析の方法とは
本当に凄いものがある。

それも2000年以上も昔からあるということが、素晴らしいと思うね。

33.評熱病論篇(ひょうねつびょうろん)に一歩も入る事ができなかったけど、弁証方法という調べ方の基本とちょっとだけ紹介しました。