旅に出る時を現す火山旅

易の64卦56番は旅に出る時を現す火山旅(かざんりょう)。

上爻は「鳥その巣を焚(や)く。旅人先に笑い後には号(さけ)び咷(よば)う。牛を易に喪う。凶なり」

 

旅先でちょっと成功をした。

それで、もともと鼻柱が強く驕り高ぶった性格だったので、周りの人を鼻であしらうような態度になりました。

よそ者がそんな態度をとっていたら、人に嫌われるのは当然。

旅先にあっては謙虚をモットーにしてはじめて居場所を与えられるのに、人に嫌われるような態度をしていた人が、火事などの災難にあって泣き叫んで助けを求めても、誰も相手にしてくれない。

「牛を易に喪う」というのは牛は従順を意味する、本来持つべき素直さもなくしている人間に同情する人はいない。

旅先で野垂れ死にするような運命が待っている。

そんなこともあると知って、謙虚に生きなさいねということなのです。