傷ついた太陽の地火明夷

易の64卦36番は傷ついた太陽の地火明夷(ちかめいい)」。

上爻は「不明にして晦(くら)し、初めは天の登り、後には地に入る」

愚かな暴君が、はじめは天に登るほどの高位に立ち、四方の国々に君臨する勢いだったけれど、

人々を虐(しいた)げ、恐怖に陥れるような政治ばかりしたので、革命の名のものとに倒れて命を落とし、

地に埋められます。

暗愚な独裁者の運命が、そのまま示されています。

二十世紀、ヨーロッパやアジアで独裁者の横暴が民衆を苦しめたため改革の声が起こり、

その没落の末路はテレビの発達で世界中の人々の目にさらされました。

くだくだ説明するまでもない事実でした。

人類はこりずに、何千年前と同じ愚かな暴君を生みだしつづけているのです。