タオの第76章 優しいものは上にあって

人というものは

 生まれたときは柔らかく、弱々しいくて

 死ぬときはこわばり、突っ張ってしまう。

 

人ばかりか、

 あらゆる生き物や木や草も

 生きている時はしなやかで柔らかだが

 死ぬと、

 枯れてしぼんでしまう。

 

だから、固くこわばったものは

 死の仲間であり、

 みずみずしく、柔らかで弱く繊細なものは

 生命の仲間なのだ。

 

剣もただ固く鍛えたものは、折れやすい。

 

木も、堅く立つものは、風で折れる。

 

元来・・・・・・

 

強くこわばったものは

 下にいて、

 根の役をすべきなのだ。

 

しなやかで柔らかで

 弱く繊細なものこそ

 上の位置にいて

 花を咲かせるべきなのだ。