タオの第67章 三つの宝

私の話を聞いた人は、みんな言う。

 

「えらくでかい話だけれど、

 どこか間がぬけているみたいだ」とね。

 

そう感じるのも、

 私の話すタオが、本当に大きいからだ。

 

もし、道(タオ)が小さなことだったら、

 とっくにもう、

 軽く扱われて忘れられている。

 

私は

 三つの宝を持っていて、それをとても

 大切にしている。

 

その一つは愛すること。

 

その二つは倹約すること。

 

その三つは世の人の先に立たぬこと。

 

私の言う愛とは

 母の持つような、あの深い愛の事。

 

この深い愛があればこそ

 人は本当に勇敢になれる。

 

倹約とは、物ばかりでなくて、

 道(タオ)のくれるエナジーを節約すること。

 

よく節約することで、人は

 はじめて寛大に分けることができる。

 

このエナジーを蓄えて

 先に立とうと争ったりしなければ

 いつしか大きな器量の人間になる。

 

深い愛がなくて

 なお勇敢に振舞おうとしたり、

 蓄えもないのに

 やたら気前よくばらないたり

 後にいるのをやめて

 無理に先頭に立ったりすれば、

 これはみんな早いこと

 墜落することになるのさ。

 

深い憐れみと愛を持つ人は

 もし戦うにしても負けはしない、なぜなら・・・・・

 固く守って、待つからだ。

 

道(タオ)の力を宿す天は、

 こういう深い愛で

 その人を守っているんだよ(笑)