タオの第57章 自由と静けさ

国を治めるなら

 その国なりのやり方が有効だろう。

 

国と国が戦うなら

 奇襲戦法をとるのが有効だろう。

 

だが・・・・この天下、

 全世界がグローバルに

 鎮まり始めるには

 そんなこっちゃあ 駄目なのさ。

 

どうしてそんなことを言えるかって?

 

だって・・・・よくみてごらんよ。

 

いま国々ではいろんな禁止や規則を

 やたらに設けるものだから、

 少しの金持ちと多くの貧乏人ができてくる。

 

どの国も不安や暴力につかまっている。

 

頭のまわる人間があれこれやって

 新しい知識が生まれる。

 

そして知識が生まれれば生まれるほど・・・・・

 人々は忙しくなる。

 

法規や税法を細かくすればするほど

 網をくぐり抜ける悪党や盗人が

 増えてるじゃないか。

 

こんな国々がより集まったからって

 全世界が静かに治まると思う?

 

この大きな世界が治まるには

 国も人々も、

 できるだけ相手の自由を尊重することだよ。

 

そして静けを愛することだ。

 

自由と静けさ、

 それがあれば、

 人々は自然に

 よく働き、繁栄が生まれてくるんだ。

 

必要以上の欲望を持たなければ、

 人はじつにゆったりした存在でいるもの。

 

こういう人々が

 全世界にあふれてごらん

 そうしたら、グローバルな平和と調和が

 成り立つじゃないか。