タオの第12章 頭の欲ばかり追いかけないで

人の心の

 

この貴重な虚(きょ)のスペースに

 

さまざまな色が射し込む。

 

その強烈な五彩の色に目を奪われると

 

色と色の調和なんて見えない。

 

五線符の音みんなに耳をむけていたら

 

その間にある音の調和なんて聞き取れない。

 

酸・苦・甘・辛・塩の五味をいちどに

 

味わいたがったら、

 

舌はしまいに痺れてしまう。

 

動くことだって同じ。

 

むかしは狩りに、いまはスポーツ競技に

 

人びとは夢中になる。

 

その様子は発狂した者のようだ。

 

金儲けにだけ心を向ける人は

 

銀行の窓口みたいなもので、

 

金の出し入れのほか何も楽しまない。

 

タオの働きにつながる人は

 

目の欲にばかり従わないで

 

腹の足しになるものをとる。

 

頭の欲にばかり駆られないで

 

身体の養分になるものを取る。

 

私たちの内には

 

虚(きょ)のエナジー・ボックスがある。

 

と気づいてくればいい。

 

そうすれば、欲にとりつかれたとき

 

そこからすっと離れる智慧が出てくるよ(笑)