第二章 中医の蔵象学説の五臓の肝について 61頁♪

◆肝について

肝は血液を貯蔵する大倉庫。

 

謀慮(ぼうりょ)を主り、血を蔵する将軍の官である。

※謀慮とは、現在の状況を分析し、状況や条件に対応するため良く考慮することを行う参謀の役割です。

 肝臓は身体における参謀。

 その参謀は病邪に対して抵抗する軍隊を統率する様な役割があります。 だから、肝は将軍の官と言われる。

 

肝は腹部、横隔膜の下、右肋骨の奥に位置する。

 

魂の処、血の蔵、筋の宗である。

 

肝は五行では木に属し、動と昇を主る。

 

だから、「黄帝内経の素問」の「霊蘭秘典論」に、「肝なる者は将軍の官、謀慮(ぼうりょ)焉(ここ)より生ず」とある。

 

その功能は疏泄(そせつ)と蔵血を主(つかさど)る。

 

足厥陰肝経と足少陽胆経が肝と胆との間で絡み合うばかりか
肝と胆もじかに重なって表裏をなす。

 

肝の生理功能は疏泄を主ることである。
疏(そ)は疎通、泄(せつ)は発泄、昇発である。

 

肝臓の疏泄功能は、肝が剛強の臓で昇と動を主るとういう生理的特長を反映し、全身の気機を調暢(ちょうちょう)し、血と津液の運行を推動する要である。

その疏泄の功能は三つの面に現れる。

 

①気機の調暢(ちょうちょう):気を整える

②脾胃運化の促進

③情志の調暢(ちょうちょう):気持ちを整える

 

と言う事なのです。
勉強になるね~♪