第二章 中医の蔵象学説の五臓の心(舌)について 44頁♪

心火が炎上すれば舌は真っ赤になり、ひいては瘡(かさ)さえ生じる。

心血が滞れば舌質は暗紫色になるが、溢血点を生ずる。

※溢血点(いっけつてん)とは、毛細血管の破綻(はたん)によって生じるアズキ大以下の小出血。

 

神明を主る心の功能が異常であれば、舌巻、舌強、どもったり失語したりする。

舌強とは、舌がこわばって自由に動かす事ができない事。

舌巻(ぜつかん)・・・巻き舌(?)

 

◆心包絡(しんぽう)について

心包絡は心包と略称し、心臓の外面を包む膜で、、心臓を守る作用を具えている。

 

こころが心包絡の中、心包が心の外にあるので、「黄帝内経」は心包を宮殿の城壁になぞらえている。

経絡学説では、手厥陰経が心包に属し、手少陽三焦経と表裏をなすので、心包絡も臓と云います。

 

ただし、蔵象学説では、心包絡は心の外囲にあたり、心臓を保護する作用がるので、外邪が心に侵入すると、心包絡が真っ先に病を受けるとみなし、温病学説では、外感熱病の中に現れる神昏、うわごとなどの証を「熱が心包に入る」といいます。

 

短いけど心についての説明は終了。

 

次は「肺について」が始まりますので今日はここまで。