第二章 中医の蔵象学説は三つ 32頁♪

蔵象学説(ぞうしょうがくせつ)は、三つの要素が関わっている。

 

一つ目は、古代の解剖の知識で、形態学の基礎になった。

 

二つ目は、人体の生理、病理現象に対する長期にわたる観察。

 例えば、皮膚が涼を受け感冒になると、鼻塞、鼻水、咳嗽

   (がいそう:咳き込む事)などの証状が現れる。

   皮毛と鼻や肺との間に密接な関係があることを確認した。

 

三つ目は、臨床の実践。その試行錯誤の過程で病理現象と

 治療効果から人体の功能を分析、反証した。
 例えば、肝から着手すると治る眼病が多いので、年月がたつうち

  に「肝は目に開竅(かいきょ:つながる)する」と認識する。

 

蔵象学説の特徴は五臓を中心とする整体観である。
臓腑を陰陽にわけ、一陰一陽を表裏をなくし、臓と腑が一つの

整体であるとしている。

 

心 ←→ 小腸

肝 ←→ 胆

脾 ←→ 胃

肺 ←→ 大腸
腎 ←→ 膀胱
心包 ←→ 三焦(さんしょう)

 

これらが表裏の関係、五臓と六腑だよね。

 

一臓と一腑が表裏だという証拠に、経絡の循行路線の陰陽が相対し、絡み合うことをあげることができる。

 

『脾:臓』------> 『胃:腑』

 臓と腑との間には、生理功能上の密接な結びつきが存在する。

 

五臓は竅と整体をなし、それぞれ外候(がいそう:表面で現れる)
 例えば、心の華は顔にあり、その充実度が血脈に現れ、舌に

 開竅(かいきょ:つながる)する。
 脾の華は唇にあり、充実度が肌に現れ、口に開竅する。

 舌は心の外候だよねって事(笑)

 

この先もちょっと長いので今日はここまで♪