第一章 中医の基礎理論:五行の生剋と乗悔:相乗とは? 21頁♪

五行の生克と乗悔:相乗(そうじょう)

 

相生相克の理論は、「河図(かと)」「洛書(らくしょ)」の

 理数に由来する。

※相乗とは、二つ以上の数を掛け合わせて、その積を求めること。「乗」は強で弱を凌(しの)ぐ意味である。

 

五行の相乗とは、

 克制されたある「行」に対して、

 克制した「行」の克制が強すぎるため、

 一連の相克の反応を引き起こすことを言う。

※克制(こくせい)とは、感情を制御する。自分の感情を抑える。

 

原因には二つあるとされる。

 

一つ目は、ある「行」が強すぎるために、

 克制された「行」に対して克制が強すぎ、

 克制された「行」が虚弱になり、

 五行間の生克制化が異常になる事。

 

例えば、木が強すぎれば土への克制が過剰となり、

 土の不足を起こす。

 

これが「木が土に乗ずる」という。

 

二つ目は、ある「行」が虚弱なため、

 それに対する「我に克つ」行の克制が相対的に増強され、

 その「行」がいっそう衰弱することである。

 

例えば、水はもともと強大ではなく、火に克つ力も正常な範囲

 にある。

 しかし、火が不足すれば水が火に克つ力が相対的に増強

 され、火はいっそう不足することになる。
 これを「火が虚で水が乗ずる」という。

 

当たり前の事なのに・・・・・つい忘れてしまいがちの事です。
相乗相克ですよね(笑)