第一章 中医の基礎理論:五行の演繹と分類 16頁♪

五行説は五行の特性で事物の五行の属性を演繹、分類する。

 

それゆえに、事物の五行の属性は【木・火・土・金・水】そのものではなく、事物の性質と作用から五行の特性を類推し、事物の五行の属性を定めるのである。

 

※分かりにくい言葉・・・・「演繹」について

演繹法の反対はと帰納法という考え方がある。

帰納(きのう)⇒「十を聞いて一を知る」

 最初に沢山の問題があって、そこから答えを導く方法。 

  昨日は電車が遅延した、今日も電車は遅延した。
  ・・・・・ だとすると、明日も遅延するかもしれない。

演繹(えんえき)⇒「一を聞いて十を知る」

 最初に問題があって、そこから答えを導く方法。 

 ある法則から個別の出来事を考えること

 

ということで、演繹(えんえき)とはAさんは怒っている。

 「きっと寝不足かもしれない」・・・・・なんて推測する事。

 

方位を五行に配すれば、

・日が東方から昇る特性と同類。

 東方は木に帰す。

 

・南方の炎熱は火の特性と同類。

 南方は火に帰す。

 

・中央の地が敦厚(とんこう)、湿潤なのは土の滋養の特性と

 同類。中央は土に帰す。

 

・日が西方に沈むのは金の粛降(しゅくこう)の特性と同類。

 西方は金に帰す。

 

・ 北方の寒冷は水の特性と同類、北方は水に帰す。

 

※難しい漢字紹介

敦厚(とんこう)⇒誠実で、人情に厚いこと。

湿潤(しつじゅん)⇒水分が多く湿っていること。湿気の多いこと。

滋養(じよう)⇒体の養いとなること。そういう働きのあるもの。

粛降(しゅくこう)⇒粛降を知るには、反対の宣発と一緒に学んだ

 方がいいので対比して説明。「宣発と粛降」について。
 宣発(せんぱつ)とは、上へまたは外へ動かす作用の事。
 粛降(しゅくこう)とは、下へまたは内へ動かす作用の事。
 宣発と粛降がうまくバランスがとれている、というのが正常な

 状態です。

 

ということで方位について説明です。
ここに来て基本的な漢字とか考え方が大切となってきます。
説明が多くなってしまいましたが、大丈夫・・・

   言葉は慣れます(笑)