第一章 中医の基礎理論:陰陽の基本概念と応用 9頁

人体の組織と構造

 

人の上部は陽、下部は陰である。

 

体表は陽、体内は陰。

 

背は陽、腹は陰である。

 

四肢の外側は陽、内側は陰。

 

というように、それぞれの場所(機能)別に陰陽で表される。

 

体内の臓と腑を分ければ、五臓は裏に属し、精気を蔵(かく)して泄(も)らさないので、陰である。

 

六腑は表に属し、物を伝化させて蔵(かく)さないので陽である。

 

五臓にも、それぞれ陰と陽に属するものがある。

 

心と肺は上部(胸腔:きょうこう)に位置するので陽に属し、肝・脾・腎は下部(腑腔:ふこう)に位置するので陰に属す。

※本当はまんがの絵があるといいのにね~♪

 言葉で説明は難しいけど・・・・・

 

どの臓器にも陰陽がある。

 

たとえば・・・・・

心に心陰と心陽、腎に腎陰と腎陽がある。

 

人体には陰陽の対立と統一を含まないものはない。

 

◆人体の生理功能

 

陰陽学説では、正常な生命活動を、陰陽が対立と統一の

 協調関係を保持する結果とみなす。

 

功能とは物質を比較すれば、功能は陽、物質は陰に属し、

両者の関係はこの種の対立と統一の関係を表す。

 

人の生理活動は、物質を基礎にして、物質の運動がなければ功能を生み出せない。

 

生理活動の結果、物質の新陳代謝もたえず促(うなが)される。

 

人体の功能と物質との関係は、陰陽の相互依存、相互消長の関係。

功能は顕微鏡でも見つけられないもの。

 

陰陽が相互に作用せず分離すれば、人の生命活動にも終止符

が打たれる。

 

【黄帝内経 3番の生気通天論篇(せいきつうてんろん)】に、

「陰平にして陽秘なれば、精神乃ち治す。陰陽離決すれば、生気乃ち絶す」とある。

 

意味は、平和で陽気が緻密に固守してこそ、精、神は正常でいられる。

陰陽が分離して決裂すれば、精気もそれに従って、竭絶(けつぜつ)してしまう。

陰陽をちゃんと知らないと・・・・・こわいね~♪