医学の基礎・・・実証医学と弁証医学

「うーーーん、最初っから失敗か?」なんて思わせるタイトル。

 

現代は西方の医学が中心となっているが、ここでは東西の比較で

 説明している。

 

私たちの日本では「実証医学」が中心。実証医学とは解剖学が基本。だから・・・臓などの場所が大切となる。

 

実証医学を学ぶには、医師は解剖学の基礎を覚える・・・・

 当然(^^♪ 心臓がどこにあるのか知らない医者はいない。

 

 西洋医学は物質の構造に着目し、対象を正確に把握する。

 

解剖学についは、初期の中医(*1)にも具体的な記述は

 残っている。

 なので、初期には中医でも解剖を行っていた。

 次第に解剖学に精通しなくても病証(*2)を治療できるよう

 になる。

 

 対象の功能(こうのう)に着目し、その「象」を得ることをふま

 えて、「形」についてはできるかぎりわすれるという方法を確立

 した。それが弁証医学の考え方。

 

分かり易く説明すると。

 解剖学は西方だけが基本にしたわけではない。

 中国でも初期の時代には、基本にしていた。これを活かして後々には

 解剖学 に頼らない方法で治療ができるようになった(笑)

 

それぞれの考え方の違いから中国の弁証医学西洋の実証医学との間に大きな違いが生まれた。

 

◆西方の実証医学は、その還元論思想に導かれて、物質のミクロ的構造の精微な分析に努める。

プリンターのドットのような感じ。

 

◆中医では、整体論(*3)に啓発されて物質の功能を把握することを重視、2000年前にその理論を完成させた。

・「天人相応」(*4)の宇宙観を指導思想に据え

・陰陽五行の道理を導く手段とし

・そして臓腑と経絡を核心にし

・抽象度が非常に高く

・包括性が非常に広く

・解釈と推理に富んだ理論体系を樹(う)ち立てた

 

と素晴らしい考え方を観察することから構築してきた。

 

この忍耐と鋭さと、明確さが現在とっても必要とされている論理の組み立て方法に思える。

 

やっぱり楽しくなってきました(笑)

 

用語の説明

*1:中医とは中国の伝統医学の事
*2:病証とは病症の事

*3:整体論とは、人体の全体性と、人体と自然界との関係を重視する考え方。

*4:天人相応とは、天道と人動が相応する考え方。