黄帝内経 62.調経論篇(ちょうけいろん) その4

黄帝内経 62番目は調経論篇(ちょうけいろん)


病気は臓気の有余不足から始まる。

 

これに気または血の変化が加わると本格的に病気になる。

【気が衛に乱れ、血が経にさからえば、血気離居し、一つは実し一つは虚す。】

 この気血の偏在状態を整理すると下記となる。

 血が陰に片寄り、気が陽に片寄ると、陰は気虚となり陽は血虚となる。

 この時は狂状を発する。

 

血が陽に片寄り、気が陰に片寄ると、陽は気虚となり陰は血虚となる。

 

この時は内(身体の深い所)に熱を生じる。

 

血が上に片寄り、気がしたに片寄ると、上は気虚となり、下は血虚となる。

 

胸苦しくなって怒りやすい。

 

血が下に片寄り、気が上に片寄ると、下は気虚となり上は血虚となる。

 

物忘れがひどくなる。

 

気や血が偏在したのは、一方が虚しているのだから実とは言わない。

 

気血ともに片寄っているのが実である。

 

以上の記述から考えると、気血どちらかの虚だといえる。

 

それが、陰(下)または陽(上)のどこかに現れている。

 

この気血は陰経脈と陽経脈を行ったり来たり健康を保っている。

 

これが片寄ると病気ですから、病気は陽または陰の場所に発する。

 



【それ邪(病気)の生ずるや、あるいは陰に生じ、あるいは陽に生ず。

その陽に生ずる者は、これを風雨寒暑に得る。

その陰に生ずる者は、これを飲食居所陰陽喜怒に得る。】

 

陽経(陽の場所)に病気が生じるのは、風寒暑湿の外邪が原因。

 

陰経(陰の場所)に病気が生じるのは、食事の過不足、環境の不適合、性生活、及び怒喜等の感情の激動が原因。

 

これらの状態を本文にそってまとめてみる。

 

1.風雨(湿)が侵入する場合。

 邪気は皮毛、孫絡、絡脈、経脈の順に侵入し、

  これらの部分に気血を邪気が充満する。

 経脈や絡脈は堅くなり、圧すると痛みがひどい。

 気血ともの満するからこれは実である。

 

2.皮毛に外邪侵入するのは。

 皮毛を支配する肺気が虚したから。

 このような時は肺経を補うとともに、痛みのある局所の陽経を写する。

 

3.寒湿が侵入する場合。

 皮膚は麻痺し、肌肉は堅くなる。

 営血は滞り衛気は虚してしまう。

 衛気が虚すから陽気が不足する。

 虚している所を按圧すると気持ちよい。

 これを肺気を補います。

 同時に陽経を補って陽気を多くする。

 

4.怒りによる場合。

 怒りすぎると陰気が逆上し、下部が虚するのでこれに寒気が侵入する。

 この状態を「冷えのぼせ」と言う。

 肝・胆の経を治療する。

 

5.悲しみによる場合。

 悲しみ過ぎると肺気が散ってしまう。

 肺気が虚すると身体が冷える。

 この時冷飲食が多いと内外ともに冷える。

 このような時は、肺・脾の経を共に補う(ともに陽経も補う)。

 特に胃経が大切となる。

 

1.風雨(湿)が侵入する場合⇒季節のよる環境変化

2.皮毛に外邪侵入するのは⇒邪の侵入場所

3.寒湿が侵入する場合⇒季節による環境変化

4.怒りによる場合⇒マイナスの感情

5.悲しみによる場合⇒マイナスの感情

 

病っていろんなことろが原因で生まれてしまう。


一人で健康を維持するのは難しいね。

気付かなかったりするからね・・・人を大切にしようね(笑)