黄帝内経 44.痿論篇(いろん)

黄帝内経 44番目は痿論篇(いろん)

 

痿はなえるの意味。

 

痺は知覚麻痺で、痿は運動麻痺です。

 

※漢字は似ているけど違うよね。「ヤマイダレ」の中に脾臓の右側が入っている。

 これは身体の内部を意味しているので、知覚麻痺となる。

 委の「ゆだねる」という意味を持つイが入ると、身体の外側を意味するので、運動麻痺となる。

 

①痿躄(いへき) 下肢の筋麻痺。

 肺が熱すると痿躄(いへき)になる。

 欲求不満などのために気が発散できないと、胸に熱気が充満する。

 肺熱の時は、口渇、咳、粘痰が出る。などの症状もあります。

 今で言えば肺炎、気管支炎の類です。

 

②脈痿(みゃくい)

 心に熱をもつと、足の経脈が冷え、血が上昇するので足の方に血が不足する。

 そのため筋がなくなって膝がガクガクしだす。

 悲しみ過ぎると、心の陽気が下部の陰気と交流しないため、下部(子宮、尿道、肛門)に出血がみられるようになる。

 

③筋痿(きんい)

 肝熱になると口が苦くなり、筋肉がひきつるようになる。

 これは房事過多が原因で、男子は陰萎となり、女子は白帯下を下すようになる。

 ※白帯下(はくたいげ)女性生殖器から分泌される白色粘液

 

④肉痿(にくい)

 脾に熱をもつと胃が乾いて口渇する。

 肌肉の働きも麻痺する。

 これは長い間湿気の多いところで生活したためである。

 この病気は現代の糖尿病にようなものらしい。

 糖尿病からくる神経痛やしびれ、知覚麻痺はなかなか難治です。

 

⑤骨痿(ほねい)

 超距離を歩行して疲労したり、日に照らされたりすると、熱が内攻して腎水がかれてしまう。

 すると髄液もかれて足がガクガクしだす。

 腎熱になるからだ。

 老人にみられる脚弱などはこの類だと思います。

 

ということで、この章は本当に漢字が難しかった(笑)

でも、慣れって凄いです。なんとなく意味が分かっているのが面白いです♪