黄帝内経 39.挙痛論篇(きょつうろん) 二回目

黄帝内経 39番目は挙痛論篇(きょつうろん) その2

 

この章はとっても長いので、二日間に分けて書いています。その二日目。

 

挙痛論篇(きょつうろん) は五臓の急激な痛みなどの「痛み」について教えてくれている。

◆痛み種類・・・その6

 

黄帝⇒脇肋部から下腹にかけて引きつり痛むことがあるのは何故か

岐伯⇒側胸部から側腹部から陰部にかけて肝経が通っている。

この肝経が冷えて引きつっていたむことがある。

 

立ち仕事などで足が冷えるとこの部分が痛むことがある。

 

◆痛み種類・・・その7

 

黄帝⇒下腹部から内股にかけて引き連れて痛むのは何故か。

岐伯⇒足から冷えが下腹にまで昇ってきて痛むのである。

 

これも足を冷やしたための痛み。

胃経が冷えると腸の痛みになり、下痢や便秘に症状が出る。

肝経や腎経が冷えると婦人病関係の痛みになる。
月経不順、月経痛などの類。

 

◆痛み種類・・・その8

 

黄帝⇒痛んで嘔吐するのはなぜか?

岐伯⇒胃腸が冷えると痛んで嘔吐する

 

嘔吐の原因はいろいろある。

古典医学で区別すると三つとなる。

①胃に水が多い時。

②二日酔いなどの酒を飲んだ後に嘔吐。でも、その後は飲み続ける事ができる(笑)
③胃が冷えて起こる嘔吐は、胃が冷えると水が溜まりやすいので、胃寒と水による嘔吐。

 胃寒の嘔吐は、吐いた後も食べる事ができない。

 

◆痛み種類・・・その9

 

黄帝⇒腹痛して下痢をするのはなぜか?

岐伯⇒小腸が冷えるから

 

下痢にも種類がある。

肺虚陽実の下痢は発熱しますが、腹痛は少ない。
冷えての下痢も腹痛は少ない。

腹痛があっての下痢は、熱の為が多い。

 

◆痛み種類・・・その10

 

黄帝⇒腹痛便秘はなぜか

岐伯⇒寒気の為に熱を生じる。

    その熱によって水が吸収され、大便が乾燥する。

    それで・・・・・腹痛便秘する。

 

便秘も熱の為のものと、腸が弱って冷えてのものとある。

熱の便秘の人は、一日便通がなくても苦しいと感じる。

冷えての便秘の人は、二、三日便通がなくても平気である。

 

◆痛み種類・・・その11

 

黄帝⇒以上は問診によって知る事、望診によって知る事はできないか?

岐伯⇒黄色と赤色は熱、白色は寒。青と黒は痛み。これらの色で区別するものだ。

 

以上が痛みに関する記述。

 

これと並行して「気の変化」についても記されいるので参考に一覧にする。

①怒ると気が逆上する。ひどいときは吐血や下痢がある。

②喜ぶと気が暖かくなり、気血のめぐりがよくなる。

③悲しむと肺に熱がこもり、心臓もおかしくなる。

④恐れると精気(元気)がかくれてしまう。すると上焦で気が発散できないから、益々気が沈む。

⑤寒に遇う毛孔が閉じる。気は発散されず皮膚の下でたまってしまう。

⑥熱に遇うと毛孔が開く。気がどんどんめぐって汗を出すから気が発散させる。

⑦驚くと気が乱れて考えがまとまらない。

⑧疲労すると行きが荒くなり、発汗したりするので、気が消耗しやすい。

⑨思いが強すぎると、気が一か所に結ばれてしまう。

 

こんな感じ痛みについての紹介でした(笑)