黄帝内径 18平人気象論(へいじんきしょうろん)

今回は、普通の人と病人との比較を教えてくれているのです(^^♪

 

平人=普通の健康な人の事

 

健康な人の脈って、どう判断すればいいのかってことを教えてくれる。

 

基準は二種類ある。

 

一つ目は、脈拍数と呼吸数の関係。

 

二つ目は、季節との調和。

 

1. 健康人の脈

呼気に二拍。吸気に二拍。呼気と吸気との間に一拍。これが健康人の脈拍である。

もし、多ければ熱があり、少なければ冷えが原因で脈気のめぐりが遅く。

 

2. 季節の脈

『胃の気なきは死す』といわれるくらいに、胃の気は影響する。

健康人は胃の気を受ける。

胃の気について、下記に記載する。

①   春の脈は微弦のような脈。弦とは弓にはる糸の事。

表現方法がちょっと分かりにくいので良い・悪い・最悪で説明する。

良い⇒長い竿の先が堅いけどしなやかなのが胃気のある弦脈。

悪い⇒長い竿をなでるようゴツゴツしたのが胃気のない弦脈。

最悪⇒新しく張った弓弦のように強い脈は死病だという。
と説明してみたが・・・・竿を持ったこともなければ、弓を触った事もないので
やっぱり分かりにくかったです。  m(_ _!)m

 

②   夏の脈は微鉤(びこう)のような脈。鉤とは、カギのような、引っかかるもの。

鉤(ひっかかりがすくなく)胃気が少ないときは心病となる。

・心脈は美しい宝石の玉のようになでるような感じが健康な形。

・「鉤」とは植物や万物が茂る状態を表す。勢いがあって、物事にぶつかり合うってこと。

・夏は陽気に溢れた盛んな時期。

良い⇒柔らかみのある鉤を良い脈とする。

悪い⇒堅い鉤を悪い脈とする。

 

③   土用の脈は微に軟弱が平常とする。

土用は一年間に四回ある。

春の土用、夏の土用、秋の土用、冬の土用で18日間ある。

一年間になんと・・・・72日間。

365日のうち72日もあるのです。
気学では土用はエネルギーが大地に吸い込まれるので、
風邪をひかないように養生しなさい。

土を触ってはいけない。新しい事をしてはいけない・・・・とね♪

  表現の方法も「鶏の足を下ろすがごとき」が普通なんだという事。

  鶏の足のおろしかたってみた事ありますか?

 私は青森で田舎だったので、いつも鶏の足の下ろし方って面白いと思ってみていました(笑)

    確かに・・・・足を上げる時のスピードに比べたら、おろす時はゆっくり過ぎるのです。

 それだけ、ゆっくり生活しなさいって事・・・・・知らなかった。

 

④   秋の脈は微毛を平常とする。

「毛」とは浮いて底に力のない脈の事。

鶏の羽でなでるような脈は肺病との事・・・・・

物を浮かべたような、あるいは風に吹かれるような脈は、肺の重症を意味します。

 

⑤   最後に冬の脈は微石を平常とする。

石多く、胃気すくないのは腎病とする。

石は重くて、沈む。

沈んで堅すぎるとか、石で弾くほど強い時は重病となる。

 

こんな感じで脈を読み取る・・・・・面白いね~♪

 

3. 望診での診かた

①   尺膚(しゃくふ)『孔最穴周辺』の色が青い時は出血がある。

②   尺膚(しゃくふ)カサカサしているのに、尺脈が強いのは汗の出しすぎである。

③   尺膚(しゃくふ)が熱し、尺脈が強い時は下痢をしている。

④   下まぶたが腫れた感じの人は体内に水分が多い。

⑤   尿が黄赤色で身体がだるい時は黄疸である。

⑥   食欲の異常亢進(こうしん:高い度合いまで進む事)胃の熱である。

⑦   顔が腫れるのは、体内の水分の多い人が風に当たりすぎたためである。

⑧   足脛(すね)が腫れるのは体内の水分が多い。

⑨   白目の黄色は黄疸を意味する。

 

昔の人はこんな観点で周りの人の健康状態を確認していたのですね。

 

参考書籍:「初めて読む人の 素問ハンドブック」池田政一署著から