黄帝内径 12異法宜論(いほうほうぎろん)

この章は「異法宜論(いほうほうぎろん)」という。

勝手な解釈は、異法は文字の通りに異なる方法。

「宜(ほう)」は、最初よろしくって読んだ。

 

意味・・・不明、辞書で調べたら「その場に当てはまって都合が良い」とある。

う・・・・ん、なるほどと納得。

黄帝内経って漢字の意味にも気付きを与えてくれる。

面白い♪

 

さて、今回の話の進め方は、黄帝と岐伯先生との会話。

 

「同じ病気だと思っても患者によって治療法が異なる。

それでいて良く直るのはなぜか」というシンプルな質問。

 

岐伯先生は答える。

 

「聖人は各種の療法の長所を活かし、病気によって使い分ける。

 

また、同じように見える病気でも原因が違うから。

 

その原因によっても使い分けるのだ」

 

先生もとってもシンプルな回答。

 

シンプルな質問とシンプルな回答なのに・・・何故か面白い。

 

岐伯先生の言われる各地の療法は・・・・

 

①   東方の国は海岸が近い。

 魚や塩分の多い物を多食する。

 皮膚が荒れ、顔色は黒くなる。

 血が粘ると腫物ができやすい。

 この時は砭石(ベンセキ)で切り開く治療をする。

 他の本では砭石で叩いて直すとあったりする。
 叩いて治るっていうのは、膿などをつぶしてしまって、激しい方法で直すのかと思っていたら・・・切り開いて直すとの事、納得。

 

②   西方の国は砂漠地帯で丘陵(きゅうりょう)が多い。

 獣肉を常食しているので脂肪肥りになっている。
 風邪などになることなく、肉食による内の病気が多い。

 この時は漢方薬で治療する。
 薬で五臓に溜まった悪いものを吐き出す。
 今流行のデトックスってやつですね。

 

③   北方の国は高原地帯で寒い。

 遊牧民が多いので乳製品を多食し、内臓を冷やす。

 この時は灸治療で治す。
 大久保にある「蓬治療所」http://okubohou.com/ 
 で整体と灸治療を受けた。
 柔らかくって、あったかい治療だなって思ったことを覚えている。

 この治療所は変わっていて、太極拳教室もある・・・・中医学にそった治療院。
 お勧めできる本物の治療所の一つ♪
 

④   南方の国は高温多湿の土地。

 果実や酸味のものを多食する。

 酸味が多いと筋の麻痺や引きつける病気になる。
 この時は針で治療する。
 針っていうのも凄い伝統と技術が伝承された方法。
 無知な私は・・・・知らなかった。

⑤   中央の国は平地で気温も適当で、過ごしやすい。

 何でも産出されるから、住民は何でも食べることができる。

 肉体労働をすることもないから、冷えのぼせや手足に力のなくなる病気になる。

 この時は導引や按蟜で治療する。
 按摩の体験はもちろんある。
 楽になるし、人の気をいただける気がして好きですね~♪
 導引というのは知らなかった。
 ※導引(どういん)
 意味は、古代中国の道家から出た養生,治療法。
 一種の深呼吸法で,関節の屈伸や摩擦法などを行い,
 禅と結びついて静坐を重視した。
  日本ではあん摩と混同されたとある。
 一度体験してみたいと思う♪

 

各地域に適した病気があって、それに適した治療技術が育ってきた。

 

もし、どこかの治療院で体験できたら面白いよね。


中国の知識の集積って・・・・凄いね~♪

日本にもきっとあると思う。

探してみたい気がしてきました(笑)