「星翔の六十干支」更新! 大正15年  二黒土星・丙寅歳

十二支の寅を十二獣の虎に当てると百獣の王のように威風堂々ですが、寅(いん)の原点は慎(つつしむ)で、二黒土星は柔軟を象としますから争い事を好みません。
十二支の寅を十二獣の虎に当てると百獣の王のように威風堂々ですが、寅(いん)の原点は慎(つつしむ)で、二黒土星は柔軟を象としますから争い事を好みません。

二黒土星の人が位置する定位は南西方位で俗に裏鬼門(うらきもん)と呼ばれている場所であり、此処を不浄にすると妻に難儀が及ぶと言われます。この位置は真実の愛を示す所で、母、妻の座とし「母なる大地」とも呼ばれています。結婚運、親戚運、朋友運、勤務運などを示します。この歳の男性は優しく女性はしっかりものが多いです。二黒の土は九紫の火が燃え尽きて灰と化し、固まって土となった新しい力の弱い土で肥料を充分に施せばエネルギーが充満して、田、畑の土となり生産性を発揮します。
母親が慈愛で子を育成し立派に成長しても何等の報酬も求めないように、誠実で寛容・明朗で争いを好まず、秘密も持もちません。幼少時、親との縁が薄く苦労が多いが、我慢強いので成人してからこれが役に立ちます。決断力に欠けることから「グズの二黒」とも言われますが参謀役、顧問、番頭、脇役で光る人が多い。然しこの二黒の裏の卦に六白金星が隠れている。六白はトップの座を示します。脇役を本命としながらも機到(きいた)らば長となることがあるが光は弱いです。
次に干支の説明。丙(ひのえ)火の兄、寅(とら)専門的には「へいいん」。この学説では横―(いち)は陽、縦|(いち)は陰を表します。丙(ひのえ)の上の―の陽がまさに陰の枠内に入らんとしている状態を示し、陽の偉大なるもの太陽が盛りをすぎて陰に入る状況とみれば太陽のエネルギーが落ち始めているとの解釈が成立し、明朗活発だが行動力に欠けていると訓(よ)めます。寅(いん)は虎ではない。矢尻(やじり)を前にし、矢柄(やがら)を両の掌(てのひら)で合わせ持つ形から原義はのばす又は慎(つつし)むの意となります。従ってこの歳(とし)生れの人は虎の毛皮の様に派手で大胆そうに見えるが寅(いん)の語義のように慎み深く小心に見えるほど細心で万篇(まんべん)に気のつく人が多いようです。

尚、この歳生れに限りませんが土の性の人は甘味を好みます。


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易たま