黄帝内経 63.繆刺論篇(びゅうしろん) その2

黄帝内経の63番目は繆刺論篇(びゅうしろん)  

 その2は繆刺と巨刺という刺し方があり、

  その邪気の侵入方法について教えてくれている。

今回は繆刺の具体的な方法を纏めている。
 とっても難しそうだね♪

 

①腎経の絡病(腎経の絡穴は大鐘)

 ※大鐘(だいしょう)足の後ろ側があるツボ

 心痛。腹がはる。

 胸や脇が下から突っ張ったようになる。

 癪病でない人は然谷穴付近の絡血から写血する。

 それが駄目なら、左が悪い時は右、右が悪い時は左を刺す。

 ※癪(しゃく):近代以前の日本において、原因が分からない

  疼痛を伴う内臓疾患を一括した俗称。

 

②三焦経の絡病(三焦の絡経は外関)

 喉が腫れる。

 舌が動かない。

 口渇く。

 胸の外側が痛んで手が頭まで上がらない。

 この時は関衛穴を写血する。

 

③肝経の絡病(肝経の絡穴は蠡溝(れいこう)
 ※向こうずねの筋肉のない骨の内側

   前立腺炎や前立腺肥人症などで、尿が出なかったり、

   出にくい場合や頻繁に尿意を感じる治療に効果的。

 下腹や腰が急に痛む。

 この時は大敦穴を写血する。

 

④膀胱経の絡病(膀胱経の絡穴は飛陽)

 頭から項(うなじ)が痛む。

 この時は至陰穴を写血する。

 

⑤太陽経の絡病(大腸経の絡穴は遍歴(へんれき))

 胸が苦しく端々と言う。

 胸の中に熱がこもる。(口が渇くはず)難聴になる。

 この時は商陽穴を写血する。

 

⑥心包経の絡病(心包経の絡穴は内関)

 手首が痛んで曲げられない。

 この時はその付近の圧痛点をみつけて刺す。

 

⑦陽蹻脈(ようきょうみゃく)の絡病。

 目の内眥(うちなまじ)が痛む。

 この時は申脈穴を刺す。

 

⑧堕落した時の治療(現代の交通事故んい応用)
 内出血が身体中に留まり、腹が張って大小便が出なくなる。

 これは肝の経脈と腎の絡脈が傷ついたから。

 然谷、衝陽、大敦の各穴を刺す。
 衝突したショックも同時に良くなる

 

⑨胃経の絡病(胃経の絡穴は豊隆)

 鼻づまり。

 鼻血。

 上歯に冷飲がしみる。

 この時は厲兌穴(れいだけつ)を刺す。

 ※厲兌穴(れいだけつ)は足の人差し指の爪の辺り。
  胃拡張や胃けいれん・腹水、めまいや脳貧血、神経症

 

⑩胆経の絡病(胆経の絡穴は光明)

 脇が痛んで息苦しい。

 咳をすると汗が出る。

 この時は竅陰穴を刺す。

 

⑪脾経の絡病(脾経の絡穴は公孫)

 腰が痛んで下腹から外側まで引きつり傷む。

 仰向けになって息することもできない。

 この時は白環兪を刺す。

 

各経脈の枝が絡脈ですが、各経脈から出てくる大きな絡脈がある。

その絡脈の出口にある経穴が絡穴である。

黄帝内経の本文にはそれぞれの治療穴が記されいている。

 

私には詳しい事は分かりませんので、この先は割愛させていただ来ます。

 

こんなに詳しく2000年前に記されていることに感動(笑)